まぶたが重い
まぶたが重い

まぶたが重くて開けづらい、まぶたの上にくぼみがある、頭痛・肩こりが強い・自律神経失調等の症状がある方は眼瞼下垂の可能性があります。
自分では気づかないところで実は治療を行えば解消する症状もあります。
気になる症状がある場合は、まずはご相談ください。
眼瞼下垂
眼瞼下垂とはテレビなどで取り上げられていますので、見聞きされた方も多いと思います。
文字通り「上まぶた(瞼)」が下って視界を妨げている状態です。 手術で治します。
手術方法には、挙筋腱膜前転法と眉毛下皮膚切除法とがあります。
クリニックでは2024年までに挙筋腱膜前転法341例、眉毛下皮膚切除法91例を行いました。
◆学会発表
2025年度
第48回日本美容外科学会学術集会 2025/ 9/25-26
「加齢性上眼瞼皮膚弛緩症における眉毛下皮膚切除術の再考」
Revisiting Parkes’s infrabrow lift
要旨:加齢によって上瞼の皮膚余剰が生じて視界が悪くなり、下垂症状を引き起こす。この症状を改善すると同時に若返りを図る新しい手術手技を発表しました。
第68回日本形成外科学会総会・学術集会 2025/4/16-18
「ダウンタイムが短く、後戻りの少ない眼瞼下垂症手術を目指して」
要旨:眼瞼下垂手術は、後戻りが少ない様にしっかりと行うと腫れが長引というジレンマがありました。ダウンタイムを短くし、後戻りも少なくする顕微鏡下手術手技を報告しました。この手技で整容的にも良好な結果を得ています。
第152回日本美容外科学会学術集会 2025/ 1/18
「加齢性上眼瞼皮膚弛緩症におけるPenguin型眉毛下皮膚切除術」
要旨:加齢によって上瞼の皮膚余剰が生じて視界が悪くなり、下垂症状を引き起こす。この症状を改善すると同時に若返りを図る新しい手術手技を発表しました。切開後の形態がペンギンに似ていることから、Penguin型眉毛下皮膚切除術としました。

このような症状の方
以下のような症状のある方は、眼瞼下垂の可能性があります。
①まぶたが重く開けづらい
②額のシワが目立つ
③ 眉の上のころに力が入っている
④眉とまつげの間が広い(眉毛が吊り上がっているため)
⑤まぶたの上にくぼみがある
⑥頭痛・肩こりが強い・自律神経失調症状(不眠・うつなどの症状)
下垂症手術をすることで、これらの症状はほぼ改善されます。
眼瞼下垂症例 画像
| 治療・施術内容 | 両側眼瞼下垂症手術:挙筋腱膜前転術 |
|---|---|
| 治療・施術詳細 | 局所麻酔・通院が必要になります。 手術時間:~90分 手術顕微鏡を用いて、上眼瞼余剰皮膚切除(最大5mm幅)と挙筋腱膜前転術を行いました。 |
| 治療期間 | 手術後1週目に抜糸 手術後1ヶ月目・3ヶ月目・6ヶ月目に再診を行いました。 経過良好にて終診となりました。 |
| 治療回数 | 1回 |
| 費用目安 | 45,000円~50,000円(保険診療3割負担) |
| 考えられられるリスク・副作用 | 短期:皮下出血斑と腫脹がでる場合があります。 長期:後戻りする場合があります。 |
原因
①生まれつき筋力が弱い場合
②コンタクトレンズや老化、こする等の外傷によって挙筋腱膜の筋力が低下した場合
③重症筋無力症などが原因となります。
また、上まぶたの皮膚が弛緩して垂れ下がっている場合にも同様の症状が見られますが、これは厳密には眼瞼皮膚弛緩症で眼瞼下垂とは異なります。
*眼瞼下垂症は下記の人に多く見られます。
●目のあたりをよくこする人
●コンタクトレンズを永く使用している人
●白内障手術を受けた人
手術と手術後のケア
眼瞼下垂の手術は、眼瞼挙筋腱膜前進法と眉毛下皮膚切除のどちらかで行います。
上まぶたの皮膚の余剰が多い場合には、この二つの手術を3ヶ月程の間を空けて行います。
1.眼瞼挙筋腱膜前進法について
- ①局所麻酔の後、ふたえのラインに沿って皮膚を切開します。
- ②上眼瞼挙筋腱膜を前方に引き出して瞼板に固定します。
- ③挙筋腱膜の前進で余った組織は切除せず、瞼縁側の瞼板前組織or眼輪筋に縫合します。
このようにする事で、長期的に良好な効果が維持されます。
【手術時間】片方:30-40分、両側:60-80分
2.眉毛下皮膚切除
上眼瞼挙筋の筋力が維持されていているのに、まぶたの皮膚がたれて視野を妨げている場合があります。この場合に、厚く毛の生えている眉毛下の皮膚を切除して視野の妨げを改善する手術です。
手術のキズあとは、2-3ヶ月目立ちますが(その間は眉ずみやコンシーラーでカバーする)、6ヶ月ほどで殆ど見えないくらいまでになります。
眉毛下皮膚切除症例 画像
| 治療・施術内容 | 眼瞼下垂症手術:眉毛下皮膚切除 |
|---|---|
| 治療・施術詳細 | 局所麻酔・通院が必要になります。 手術時間:~90分 挙筋力(まぶたを開ける力)はほぼ正常なため、余剰皮膚切除を最大8mm切除しました。 |
| 治療期間 | 抜糸は1週間目に行い、手術後1ヶ月目・3ヶ月目・6ヶ月目に再診を行いました。 |
| 治療回数 | 1回 |
| 費用目安 | 40,000円(保険診療3割負担) |
| 考えられられるリスク・副作用 | 短期:皮下出血と腫脹がでる場合があります。 長期:眉下のキズあと(目立たない)がでる場合があります。 |
<手術のあとのケア>
4日目までは、まぶた(特に切開線と瞼縁の間)が腫れます。
その後急速に腫れは引き、1~2週間でわずかに腫れが見られる程度まで改善します。
もとのように違和感がなくなるのには3か月位かかります。
「まぶたの腫れ」は、1週間位は気になりますので、お仕事されている方は仕事の休みを利用してうまくスケジュールを立てて下さい。
<院長からのアドバイス>
自費診療で高く治療費を設定しているところもありますが、「形成外科」を標榜している施設では眼瞼下垂手術は保険診療で受けることができます。
また、この手術は機能面と整容面とをともに満たしてはじめて成功と言えます。
経験を要する難しい手術の範疇に入りますので、形成外科専門医による加療をおすすめします。
費用
両側の下垂症手術 約6万円 ※保険診療で3割負担の場合
